「女性管理職割合△O%目標」の違和感
最近よく目にする
「(企業)、2020年までに女性管理職の割合をO△%目標」
というニュースの表題。
今日は、これに違和感ないですか?
という話です。
そもそも、企業がこのような数値目標を出しているのは、内閣府の定めた目標値があるわけなのですが、(参考↓)
確かに、他国に比べて日本は女性管理職の数が少ない事実があります。
これまで、大部分の企業や団体で、女性が管理職になり辛いカルチャーがあったのも事実だと思います。
そこで、他国と同等レベルに女性管理職の割合を増やそうと考えるのも至極普通の考えです。
が、ここで注意しなければならないのは、問題は「女性と男性が仕事上同等の基準で評価を受けられていない事実があること」であって、「女性管理職の割合が相対的に低いことではない」
つまり、解決すべきは、「性差なく同等の基準で評価を受けられるシステム、カルチャーの構築」であり、「単なる数値の上昇ではない」ということです。
私は性差によって向き不向きがある職業もあると思います。そういう職種であっても、「何が何でも女性を登用しろ」というのは本末転倒と言いますか、同等の基準で評価を受けていないことになるのでおかしいと思うんですね。
同じことで、初めに数字ありきで、カルチャーが醸成される前に「女性管理職の割合をとにかく増やす」ということに焦点を当てると目的を見失ってしまうと思うのです。
私自身、就活中に
「今は外へのアピールで女性管理職の割合を増やそうと躍起になってるから、正直女性の方が出世しやすいよ。ラッキーだね。」
と数社の社員さんから言われました。
これって結局内部の男性社員が「女性の方が男性より不当に高い評価を受けている」と感じているってことですよね。
元々の問題は「女性が男性より不当に低い評価を受けている状態」であったはずなのに、今度は一転、「女性が男性より不当に高い評価を受けている状態」になってしまっていて、それって結局なにも解決していないじゃないですか。って思ってしまうわけです。
私はそういう会社はすぐに選考をお断りしましたが、(だって、出世した時に「女だからできた」って思われるなんて最悪じゃないですか)名の知れた大企業でもそういうことあるんだな…と残念に思ったりしました。
まあ何が言いたいかと言いますと、「女性管理職の割合を上げる」ことに躍起にならずに、問題の本質をとらえて、それを解決するためにしっかりカルチャー醸成できる企業が増えていってほしいなあ、、、
ってことです。
目先の対外的なアピールだけに囚われずに、ね。