【読書録】アイネクライネナハトムジーク ＜初期伊坂作品のファンにおすすめ＞

今年9月に映画化された
伊坂幸太郎先生の
「アイネクライネナハトムジーク」
を読んだので感想を綴っていきます。
（※ネタバレ無し）

何回か見た映画の予告動画の印象で
「恋愛物」だと思っていましたが、
読んだ（最中も）感想は
「人と人のつながり」の本。

伊坂さんの初期作品を読んでいる
気持ちで嬉しかったです。

ちょうど、様々な作品で
「黒澤」や「千葉」といった
登場人物をリンクさせていた
初期の作品のように。

この物語も短編を通して
より濃いリンクを創り出しています。

作品の構成としては、
「陽気なギャングの日常と襲撃」
と似ているかも。

2009年位からの
「あるキング」や「SOSの猿」
があまり好きになれなくて、
それから伊坂作品から離れていたのですが、
初期作品のような温かみを感じられて、
また伊坂さんの作品を読もう、と
思わされました。

この作品自体2014年作で、
すでに５年前のものなので、
とっくに作風は戻っているのかもしれません。

もし私と同じような理由で
伊坂作品から離れていた方が
いらっしゃたら、
「もう戻り時ですよ」
と教えてあげたいです。

アイネクライネナハトムジーク （幻冬舎文庫） [ 伊坂幸太郎 ]